細菌との戦い~院内感染防止~

当院が医療機関として最も優先されるべきと考えているのが「感染予防対策」です。
お口の中の二大疾患である歯周病とむし歯は細菌による感染症です。歯科医院はそんな患者様の治療に多くあたります。
大半の治療器具が患者様のお口の中に直接運ばれるので、当然しっかりとした器具の減菌・消毒が徹底されていなければなりません。
また、レントゲン撮影時や診察後の椅子(ユニット)、患者様がお口をゆすいだ洗面(スピットン)などの一般診療室においても外科手術室に準じた感染予防対策が必要になります。
患者様が安心して治療を受けていただける医療体制こそが第一だと考えています。

えなつ歯科・矯正クリニックの院内感染防止の取り組み

1.クリニック全体の水を殺菌、無菌化しています

tooth13_01当院では、治療に関わる全ての水に強い殺菌力をもつ「エピオスウォーター」を導入、使用することで、治療中の細菌感染を限りなくゼロにできる環境を整えています。
エピオスウォーターは、人の免疫システム(白血球)が体内に侵入した細菌を殺菌する成分「次亜塩素酸」を、高純度の水と塩で電気分解した電解機能水です。

歯科では、歯を削るとき、お口の中を洗浄するとき、うがいのときなど、色々な場面で水を使います。
でも、この水が大きな社会問題となっているのです。それは歯科用ユニット(診療チェアー)から出る水が細菌に汚染されていて、その汚染された水が治療に使われているからです。

例えば、従来の歯科医院の多くが水道水を使っています。
歯を削った後に患者さんのお口の中を洗浄するために使われる器具は、スイッチを切っても水回路の給水が急には止まらないため、液たれを起こさないよう、液体を引き込む機能を持たせてあります。
すると、水の排出口から、器具内部に患者さんの唾液や血液などが逆流します。
水道水に殺菌作用はないので、診療ユニット全体に水を供給している配管のチューブに細菌が感染してしまうのです。

2.検査・治療前に必ず口腔内の殺菌処理を行います

tooth13_02当院では検査や治療の前に、人体への安全性が認められた口腔機能水(殺菌水)を用いて、お口の中に潜む細菌の除菌を必ず行います。
お口の中は非常に多くの細菌が常在しています。そのままの状態で抜歯や歯石取りなど出血を伴う治療を行えば、それらの菌が一時的に血液中に侵入してしまう危険性が高まります。

日本赤十字社のホームページ(http://www.jrc.or.jp/donation/refrain/) では、「出血を伴う歯科治療(歯石取りも含む)をした方の献血はご遠慮ください」と掲載されています。
これがどういう事かというと、歯科医院で治療を受けた人は知らず知らずのうちに細菌やウイルスに感染させられていて、菌血症になっている可能性が高いことが医科の世界ではすでに常識となってしまっているのです。

菌血症(きんけつしょう)とは、本来無菌であるはずの血液中に細菌が存在している状態です。
身体の防御機能(免疫)が正常なら、すぐに殺菌されるので心配いらないのですが、身体の防御機能が著しく落ちていたり、心臓に異常(弁膜症や先天性心疾患)がある人は菌血症から感染性心内膜炎へと進展することがあります。
感染性心内膜炎は心臓の内壁を覆っている膜に細菌が感染して炎症が起こり、心臓の働きが低下する病気です。
また、治療中に出血した患部に悪玉菌が入り込んでしまうと、せっかく治療したのに悪玉菌が再感染してしまっているため、再発する可能性が高くなります。

3.スタッフ全員が減菌消毒のスペシャリスト

当院が、患者様の治療や処置に用いられる器具の減菌・消毒を徹底的に行うために必要だと考える工程は8つです。

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〈超音波洗浄〉
使用後の器具の細かい汚れや、バーと呼ばれる削るための器具に詰まった粒子を分解するために使用される機器です。

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〈強酸性水〉
酸化電位水(殺菌水)とは、エイズ・B型肝炎、C型肝炎、ヘルペス等のウイルス、インフルエンザウイルス、水虫・タムシ等の糸状菌、食中毒菌・ガンジダ等のウイルス や細菌をほとんど瞬時に殺してしまう力があり、消毒に尚一層、万全を期すために、このEO水を器具洗浄に使用しております。
当然のことですが、人体にはまったく無害です。

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〈高温滅菌(オートクレープ)〉
一つ一つ滅菌パックされた器具を132℃の高圧蒸気で滅菌を行うための機器です。毎回蒸留水を使い捨てる事により、清潔に滅菌処理を可能にする滅菌レベルの高い滅菌器です。

以上の工程を完璧に実践していくために、当院のスタッフは全員が入社当時から徹底的に外部の専門家から教育を受け、現場では数々の厳しいチェック項目を課して徹底した安全管理体制を構築しているので、誰が担当してもスペシャリストの仕事ができるようになっております。

4.タービンは患者さま毎に100%交換

tooth13_07患者様の歯を削る治療器具は一般的に「タービン」と呼ばれています。
当院ではこのタービンも、患者様ひとりひとりで毎回確実に取り替え、減菌処理を行ったものだけを使用しています。
「そんなの当たり前じゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は違います。

新潟大学歯学部が全国の歯科医院496件に歯を削る器具(タービン)の交換頻度について調査を行ったところ、汚染したら交換182件(36.7%)、1日に1回交換174件(35.1%)で全体の7割以上を占め、患者様ごとに交換を実践している歯科医院は70件(14.1%)という結果が報告されています。

tooth13_08タービン類を治療毎に交換するのは面倒で手間がかかりますし、1回1回減菌するにはそれ相応の経費もかかります。
しかし、この器具は患者様のお口に直接運ばれるものですし、当然、だ液や血液も付着するので感染リスクが非常に高い治療器具でもあります。
患者様が治療に来て感染するなどは絶対にあってはならないことです。

5.鹿児島県初導入の空気殺菌清浄装置の設置

当院では患者様に安心して来院していただけるように、空気殺菌清浄装置を導入しています。

この装置には、2つの役割があります。
1.空気中のホコリ・ニオイ・微粉塵を浄化して、細菌・化膿菌・ウイルスを殺菌
2.体液をアルカリ性傾向にし、心身を爽快にする働きがあるマイナスイオンを発生

この装置は患者様だけでなく、スタッフの健康も守ってくれています。

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